男性の9価ヒトパピローマウイルスワクチンが認可されました
かねてより必要性が認識されていた男性へのシルガード9(9価ヒトパピローマウイルスワクチン)接種が、2025年8月25日に日本で認可されたため、男性も自費で通常通り接種することが可能となりました。
ヒトパピローマウイルスは性行為や皮膚の接触により感染し、子宮頸がん、性行為感染症の尖圭コンジローマを発症し、また、中咽頭がんの発生する危険性を高めるウイルスです。本ワクチンを接種することで、それらのリスクを大幅に軽減することができます。女性だけではなく、男性でのメリットも高いワクチンです。
●子宮頸がん・・・1年間に1万~1万5千人の女性が発症し、毎年3500人が亡くなる疾患です。
●尖圭コンジローマ・・・1年間に約3万人が発症するといわれる性行為感染症です。20歳代男女での感染が最多です。
●中咽頭がん・・・中咽頭(のど)に発症するがんで、男性に多く、1年間に1800人が発症し、約40%が亡くなる疾患です。
諸外国では男性への接種も勧められており、当院でも男性の方もシルガード9の接種(自費)をお勧めいたしておりましたが、これからは接種時の補償もあり安心して接種をしていただけると思います。 あと数年後には、男性も定期接種化される見通しです。男性で定期接種化前に接種した場合、のちに償還払いで支払額の何割かが戻ってくる可能性があるため(ないかもしれませんが・・)、男性で自費接種された方は念のため領収書と母子手帳の保存をお忘れないようお願いいたします。