当院の理念

こどもにとってまっとうな医療をする

1、 何事にもこどもを第一に考えること

2、 適切に診断をして、適切なタイミングで治療介入し、適切なタイミングで総合病院に紹介すること

3、 害となることをしないこと


受診方法について(2025年8月27日現在)

webで診療予約をおとりになり、通常通り受診してください。

発熱の方の事前連絡などは不要でございます。マスク着用も不要でございます。

クリニックからのお知らせ

2025年09月02日
男性の9価ヒトパピローマウイルスワクチンが認可されました
2025年08月23日
インフルエンザワクチンの今シーズンの詳細を公開いたしました。
2025年08月17日
午後の時間予約診療開始のお知らせ
2025年08月02日
インフルエンザワクチンの予約は9月1日より開始予定です。
2025年05月03日
コロナ禍を終えて~みなさんにお伝えしたいこと~
2025年01月13日
インフルエンザワクチンの接種は終了いたしました
2025年01月01日
ヒトパピローマウイルスワクチン(子宮頸がんワクチン) キャッチアップ接種期間延長のお知らせ
2024年12月28日
RSウイルスワクチン(母子免疫ワクチン)の接種を開始します。
2024年11月03日
日本脳炎ワクチンは生後6か月から接種しましょう
2024年10月01日
2024年10月から肺炎球菌ワクチンの変更のお知らせ
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過去の大切なお知らせ

10歳以上用三種混合ワクチン(Tdap)接種推奨のお知らせ

日本では、6歳ごろに百日咳菌への抗体保有率が低下し、百日咳が発症しています・・

 これは2018年の1年間の百日咳の発症報告者数のグラフです。

 緑の棒グラフは百日咳の発症報告数を表していますが、6歳以上の年齢で急増しています。これは、0歳~1歳で合計4回接種した4種混合ワクチンで上昇した抗体が、5歳ぐらいで20%台に低下するため、百日咳にかかってしまっているためです。知らないうちに咳が長引く風邪として発症し、周囲にまき散らしている状態となっているのです。これはあくまで報告数なので、実際の発症数はこれよりはるかに多いはずです。

 この年長児の百日咳患者から、0歳児にうつしてしまっている状態が現在の日本の現状です。

 百日咳は赤ちゃんにかかると命に関わる病気ですので、赤ちゃんに感染させないように、社会全体で赤ちゃんを守る必要があります。

 また本人も百日咳による長引く咳でつらい思いをせずに済みます。

百日咳含有ワクチンの接種スケジュールのアメリカと日本の違い

 アメリカと日本の接種スケジュールの違いです。アメリカを含む諸外国では、4-6歳でDPTワクチン(小児用三種混合ワクチン)を接種し、11-12歳以降はTdapワクチン(10歳以上用三種混合ワクチン)を接種しています。また、妊婦さんや赤ちゃんに接する機会の多い職業の人にもTdap接種が勧められています。当院のスタッフもTdap接種を定期的に行っております。

 2014年のWHOのワクチン会議資料によると、調査国の多くの国で、青年・成人に対する百日咳含有ワクチン接種が行われており、そのすべての国でTdapワクチン(10歳以上用 3種混合ワクチン)が使用されています。

 Tdapワクチンは、日本のDPT(小児用3種混合)ワクチンと同じで、破傷風(T)、ジフテリア(D)、百日咳(P)のワクチンですが、10歳以上の人へのブースター接種用のワクチンで、副反応を減らすために多すぎるジフテリアや百日咳抗原量を減らしてあります(効果は十分ございます)。そのため、Tdapワクチンは、DPTワクチンより副反応が少なく、DTワクチンと同程度の局所反応の報告となっております。

当院でのお勧め

 当院では諸外国にならい、年長さんでのDPTワクチン(+ポリオワクチン)、11-12歳でTdapワクチン(DTワクチンの代わりに)を推奨しています。12歳でDTワクチンを接種済みの人でもTdap接種をお勧めいたします。破傷風やジフテリアへのブースター効果もございます。

 (※TdapにはDTワクチンの成分が含まれるため、11-12歳でTdapを接種した場合には、DTワクチンの接種は不要となります。)

 接種にあたっては、日本にはTdapワクチンが導入されていないことから、GSK社製のTdapワクチン(Boostrix®)を輸入し接種しております。そのため、本ワクチンの副反応のため健康被害が生じても、PMDA(独立行政法人 医薬品医療機器総合機構)による金銭的補償救済の対象となりません(副作用に対する治療に対しては、通常通りに保険診療をうけることができます。ご安心ください)。

 是非接種された方がよいワクチンです。ご検討ください。


ヒトパピローマウイルスワクチン(子宮頸がんワクチン)について

ヒトパピローマウイルス

ヒトパピローマウイルスは性行為や皮膚の接触により感染し、子宮頸がん、性行為感染症の尖圭コンジローマを発症し、また、中咽頭がんの発生する危険性を高めるウイルスです。本ワクチンを接種することで、それらのリスクを大幅に軽減することができます。

●子宮頸がん・・・1年間に1万~1万5千人の女性が発症し、毎年3500人が亡くなる疾患です。

●尖圭コンジローマ・・・1年間に約3万人が発症するといわれる性行為感染症です。20歳代男女での感染が最多です。

●中咽頭がん・・・中咽頭(のど)に発症するがんで、男性に多く、1年間に1800人が発症し、約40%が亡くなる疾患です。

ワクチンの種類

 9価ワクチン(シルガード9)を接種致します。

 ヒトパピローマウイルスには200種類以上の型があり、9価ワクチンはそのうち9つを予防することができます。

 少なく感じると思いますが、9価ワクチンシルガード9)に含まれる9つのHPV型で、日本人の子宮頸癌の原因となるHPV型の88.2%をカバーしています。100%ではありませんが、20歳から子宮がん検診も受けることで子宮頚癌をほぼ撲滅させることが可能です。

 海外では9価ワクチンが主流で、日本においても2023年4月1日から9価ワクチン(シルガード9)の公費接種が開始されました 。

 諸外国では男性への接種も勧められており、男性の方もシルガード9の接種(自費)をお勧めいたします。男性でシルガード9をご希望の方には接種を行いますが、本ワクチンの副反応のため健康被害が生じても、PMDA(独立行政法人 医薬品医療機器総合機構)による金銭的補償救済の対象となりません(副作用に対する治療に対しては、通常通りに保険診療をうけることができますのでご安心くださいませ)。2025年8月25日より、日本においても男性の接種も認可されたため、男性も自費で通常通り接種することが可能となりました。あと数年後には、男性も定期接種化される見通しです。男性で定期接種化前に接種した場合、のちに償還払いで支払額の何割かが戻ってくる可能性があるため(ないかもしれませんが・・)、接種された方は領収書と母子手帳の保存をお忘れないようお願いいたします。

 ワクチンについての詳細は、VPDホームページもご覧ください。


接種年齢・回数・自費の場合の接種料金

■接種年齢

 9歳になれば接種可能ですが、小学6年生~高校1年生の女子が、9価ワクチン(シルガード9)を公費(無料)でうけることができます。

 対象年齢以外の女性の方や男性も接種を強くお勧めいたしますが、自費負担が必要です。

 尚、当院は20歳未満の方への接種を行っております。20歳以上の人は内科医院、産婦人科医院にご相談ください。

■接種回数

 1回目接種が9歳~14歳の人・・・2回 

 1回目接種が15歳以上の人・・・3回

  途中から4価→9価へと変更することも可能です。

■自費の場合の接種料金

 シルガード9(税込1回32000円)
  9価(シルガード9)
小学6年生~高校1年生 女子 公費(無料)
9歳~小学5年生 女子
高校2年生~ 女子
自費(32000円)
9歳~ 男子 自費(32000円)

  (金額は税込、1回あたりの値段です。)

 

予約

 web予約でお願い致します。難しければ電話予約(0852‐61‐0905)をお願いいたします。

予診票

シルガード9(9価) 

 公費接種の人(小6~高1女子)は、ご自宅に届いた予診票をご利用ください。 

 任意接種の人は、以下説明文・予診票をダウンロードしてご使用ください。

 

 


ヒトパピローマウイルスワクチンのキャッチアップ接種について

キャッチアップ接種

 2022年4月より、ヒトパピローマウイルスワクチンの積極的な接種勧奨が再開されたことに伴い、未接種者に対してのキャッチアップ接種事業が行われております。

 これは、ヒトパピローマウイルスワクチンの積極的勧奨がなされていなかったために接種機会を逃してしまったという方に対して、新たに公費(無料)でワクチン接種を行う事業です。

 対象者は1997年4月2日生まれ~2008年4月1日生まれの女性の方の中で、3回の接種が終わっていない方です。

 対象の人には、予診票が郵送されております。

 接種期間は2022年4月1日~2025年3月31日までの3年間です。

 接種ワクチンはシルガード9(9価ワクチン)です

払い戻し制度

自費ですでに接種済みの人は対象外となりますが、松江市では自費接種済の人に対しての、費用の払い戻し制度がございます。松江市ホームページでご確認ください。

 

流行の感染症

特に流行している感染症はありません。ウイルス性胃腸炎、ウイルス性咽頭炎、気管支炎、伝染性紅斑(りんご病)などが散見されます。気管支炎に関しては、パラインフルエンザウイルス、マイコプラズマなどが原因の方がおられます。

(2025年8月27日記載)

県内の医療機関におけるインフルエンザの定点報告数は以下のサイトで確認できます。

表のいちばん右側の「定点あたり」の数値をご参照下さい。定点あたりというのは、1病院で1週間あたり何人のインフルエンザの診断をした患者さんがおられたかの数字です。今は0.2とほとんど発生していないと読み取っていただければと思います。

県内の感染症情報は以下島根県感染症情報センターの報告をご確認下さい。県内全域の流行状況の週単位の概況と、過去5年の感染情報との比較のグラフもご覧になれます。